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WaffreeのTipsに関する記事です。

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開発者のキーマップ紹介

· 6 min read

Waffreeは86キーを搭載した分割キーボードで、全キーのカスタマイズが可能です。様々なアプリケーションに対応できるよう、高度にカスタマイズして使用できます。
今回は、Waffreeの開発者が実際に使用しているキーマップを、詳しい解説付きで紹介します。

Waffree Toolとは

WaffreeToolを使えば、Waffreeのキーマップを直感的に編集できます。
詳細はこちらをご覧ください。

とあるWaffree開発者の作業内容

この記事を書いている開発者は、主に以下の業務を担当しています。

  • 製品企画・検討
  • ファームウェア開発
  • Webサイト開発
  • 基板設計・開発
  • ベンダーコントロール
  • 品質管理

これらの業務では、文字入力だけでなく数値入力も頻繁に行います。
また、基板開発では多くのショートカットキーを使用するため、「左手はキーボード、右手はマウス」というポジションを維持したいと考えています。
その他、メールアドレスの入力機会も多いのが特徴です。

キーマップの紹介

それでは本題のキーマップをご紹介します。
※画像をクリックすると拡大します

レイヤーキーマップ
0Waffree開発者のキーマップ レイヤー0
1Waffree開発者のキーマップ レイヤー1
2Waffree開発者のキーマップ レイヤー2
3Waffree開発者のキーマップ レイヤー3
4Waffree開発者のキーマップ レイヤー4

それでは、各レイヤーの詳細を見ていきましょう。

レイヤー0(基本レイヤー)

レイヤー0は日常的な文字入力用のレイヤーですが、以下のカスタマイズを施しています。

  • 本来CapsLockがある位置にEnterを配置
    ◎ 左手でEnterが打てるため、連続入力時は左右で交互に打つことができます
    ◎ 基板設計作業時など、右手を動かさずにEnterを押せるので効率的です

  • Spaceキーの横にLayerTap(2,M)キーを配置
    ◎ レイヤー2はテンキーレイヤーとして活用(詳細は後述)
    ◎ 左手でMキーを打てることで、基板開発時のコンポーネント移動(Move)やゲームでのミニマップ確認が便利になります

  • LayerTap(1,Del)キーを配置
    ◎ レイヤー1は接続切り替え用レイヤーとして活用(詳細は後述)
    ◎ 右手のポジションを崩さずに削除操作ができるため、作業効率が向上します

レイヤー1(接続切り替えレイヤー)

レイヤー1は接続方式の切り替え専用レイヤーです。

  • エンドポイント切り替えキー:USB/Bluetooth間の切り替え
  • Bluetoothプロファイル切り替えキー:複数デバイス間の切り替え

レイヤー2(テンキーレイヤー)

レイヤー2はテンキー機能とマクロ機能を組み合わせたレイヤーです。

  • 右ユニット左側をテンキー配置に設定
    △ 一般的なテンキーは直交配列ですが、ロウスタッガード(行ズレ配列)のテンキーは最初こそ違和感がありますが、すぐに慣れます
    ◎ 省スペース性とテンキーの利便性を両立できるため、非常におすすめの設定です

レイヤー3(メディアレイヤー)

レイヤー3はメディア操作専用レイヤーです。レイヤー0のコンテキストキーをLayerTapとして設定しています。

  • スラッシュキー:メディアの再生・一時停止
    ◎ 集中作業時の音楽制御によく使用します

  • アローキー:音量調整と楽曲送り・戻し
    ◎ 音量調整は頻繁に使用するため、アローキーで操作できると非常に便利です

レイヤー4(カーソル移動レイヤー)

レイヤー4はカーソル移動と削除操作に特化したレイヤーです。

  • Sキー:BackSpace、Dキー:Delete
    ◎ 右手のポジションを大きく変えずに削除操作ができるため、作業効率が大幅に向上します

  • HJKLキー:Vim風カーソル移動
    ◎ 右手のポジションを維持したままカーソル移動ができます

  • UIキー:Home・End
    ◎ 行頭・行末への移動、Ctrl+Home/Endでファイル先頭・末尾への移動が可能で、コーディング時に重宝します

  • P;キー:PageUp・PageDown
    ◎ スクロール操作を右手のポジションを崩さずに行えます

まとめ

Waffreeの開発者が実際に使用しているキーマップをご紹介しました。
Waffreeは全キーのカスタマイズが可能なため、お客様の用途や好みに応じて自由にキーマップを設定していただけます。

関連リンク

皆様もぜひ、ご自身の作業スタイルに合わせたオリジナルキーマップを作成してみてください。

マクロの活用方法

· 5 min read

Waffreeはマクロが使用可能です。
マクロはキーボード本体に記憶されるため、他のホストに接続した場合にも機能します。
本記事ではWaffreeのマクロの活用方法について紹介します。

warning

※マクロでは、単純なKeypressのみ対応しています。
※マクロにパスワードなどの機密情報を入力しないでください。

活用方法

マクロを使うことで定型的な入力を自動化することができます。
例えば...

  • 業務システムにログインする際の、うんざりするような長いメールアドレス
  • メニューが深すぎて覚えきれないOffice系のショートカットキー

など、発想次第で様々な面倒を自動化できます。

マクロでは、AltやShift等のモディファイアキーを組み合わせた高度な設定も可能なため、大体のキー入力はマクロによって自動化することができます。

設定方法

WaffreeToolを使って1個あたり最大32キー分のマクロを最大8個まで設定することができます。

  1. キーマップ編集画面のMACROを押します

    キーマップ編集画面のtop
  2. マクロの内容を設定します

    マクロ編集画面のtop

    マクロを使って入力するキーは、「空のキーを追加」、「文字列から追加」の2パターンで設定することができます。

    • 空のキーを追加
      • 対応している全てのキーを追加することができます
    • 文字列から追加
      • キー入力可能なキーを文字入力によってまとめて追加することができます
  3. 必要に応じてウェイト時間やタップ時間を変更します

    マクロの設定画面

    短すぎるとホスト側が反応できない場合があります。その場合は時間を延ばしてみてください。

  4. LAYERに戻り、任意の箇所にMACROを設定し、「書込」を押して書き込みます

    マクロをキーマップに登録する

    今回は2番のレイヤーの「Q」の位置に登録しました。

サンプル

メールアドレスの登録

メールアドレスを毎回打つのは面倒くさいものです。
Waffreeにマクロとして保存させておけば、タイプミスなく、スムーズにメールアドレスを打つことができます。

文字列から追加画面

これは、「文字列から追加」で設定すると便利です。設定後↓

文字列から追加設定後

エクセルのセルを結合して中央合わせのショートカットキーの登録

エクセルでセルの結合をするためのショートカットキーは、デフォルトで「Alt+H」→「M」→「M」です。
こんなの覚えられませんよね。しかし、GUIで操作するのも嫌だ...
そんな時も、Waffreeにマクロとして保存させておけば、簡単にセル結合のショートカットを叩くことができます。設定後↓

エクセルのセル結合ショートカットキーのマクロ登録後

「Alt+H」はAltのモディファイアキーの設定が必要なので、「空のキーを追加」から、以下のようにモディファイアキーを設定します。

モディファイアキーの設定画面

まとめ

普段から何度も同じタイピングをしているような気がする...そんなときはWaffreeのマクロを活用して作業の生産性をアップさせましょう。

WaffreeToolの活用方法

· 5 min read

WaffreeはWaffreeToolにより、全キーマップカスタムが可能です。
キーマップは本体に保存されるため、セキュリティ要件が厳しい環境でも、設定したキーマップでお使いいただけます。
本記事ではWaffreeToolの使い方について紹介します。

セットアップ

WaffreeToolはWindowsとmacOSに対応しています。セットアップファイルはDownloadからダウンロードし、インストールできます。

WaffreeToolのダウンロード

使い方

基本

WaffreeToolの基本的な使い方は、キーをドラッグアンドドロップしてキーマップを変更することです。設定後は右上の「書込」ボタンでキーボードに書き込みます。

WaffreeToolの基本的な使い方(ドラッグアンドドロップ)

キーを押すと、詳細設定画面を開くことができます。ここでは、LayerTapなどの機能を細かく設定できます。

WaffreeToolの動作設定

また、「キー動作設定」のプルダウンメニューを押すと、機能(Behavior)を変更することができます。
各機能の詳細についてはここを参照ください。

WaffreeToolの各機能(Behavior)

ファイルバックアップ

WaffreeToolではキーマップをファイル形式でバックアップ、リストアすることができます。
右上の三点リーダーから、「ファイル」→「ファイルに保存」を押すとキーマップ(と、デバイス設定も含む)をファイルでローカルに保存することができます。

WaffreeToolでキーマップを保存

反対に、ファイルのキーマップを読み込みたいときは上述の三点リーダーもしくは、ホームの「バックアップファイルから読み込む」から読み込むことができます。

WaffreeToolでキーマップを読み込み

スリープ設定

Waffreeは、一定時間無操作が続くとアイドル状態となり、省電力化のためにLEDを暗くします。
さらに無操作状態が続くと自動的にスリープ状態になります。
ここでは、アイドル、スリープまでの時間、スリープの有効/無効を設定することができます。

WaffreeToolでスリープ設定

Windows/macOS切り替え

WaffreeToolではWindows/macOSユーザーどちらでもキーを設定しやすいようにOS切り替えの設定が可能です。
これにより、OS固有のキー表記にすることで、キーマップ変更が簡単になります。

WaffreeTool、OS設定

テーマの変更

WaffreeToolではダークテーマ、ライトテーマの設定ができます。
また、アクセントカラーも8色から設定することができます。
システムのカラーを自動的に検出し、それに合わせることもできます。

WaffreeToolでテーマ設定

WaffreeTool開発裏話

Waffreeは企画当初からキーマップ変更ツールを必須要件としていました。
この要件に対しどのように実装していくかを検討し、最終的にはZMK firmwareをベースにキーマップ変更のロジックを組み込むことを決定しました。

QMK firmwareにはリアルタイムキーマップ書き換えの仕組みはありますが、Waffreeの目玉である完全無線対応が難しく、その他のキーボードファームウェアは品質担保が難しいという理由で採用を見送りました。

ZMK firmwareはいまでこそZMK studioが公開され、活発に開発されていますが、開発に着手した当初は未公開だったため独自での実装を選択しました。

今後の展望

WaffreeToolは今後、バグフィックスやユーザビリティの向上はもちろん、Linux対応やWebブラウザ版への移行検討、細かなデバイス設定等、各種機能を追加していく予定です。
今後ともご愛顧のほどよろしくお願いいたします。